内分点と外分点のベクトル

内分点のベクトル

内分点とは、線分を特定の比で内分する点のことです。点 \(P\) が点 \(A\) と点 \(B\) を \(m:n\) に内分するとは、次のことを意味します:

\(\vec{P} = \frac{n\vec{A} + m\vec{B}}{m+n}\)

具体例

例1: 点 \(A\) から \(B\) を 2:3 に内分する点 P を求めなさい。

外分点のベクトル

外分点とは、線分を特定の比で外分する点のことです。点 \(Q\) が点 \(A\) と点 \(B\) を \(m:n\) に外分するとは、次のことを意味します:

\(\vec{Q} = \frac{n\vec{A} - m\vec{B}}{n-m}\)

ただし、\(n > m\) とします。

具体例

例2: 点 \(A\) から \(B\) を 2:1 に外分する点 Q を求めなさい。

内分点と外分点の応用

内分点と外分点を用いると、三角形の重心や四角形の対角線の交点などを求めるのに役立ちます。

具体例

例3: 三角形 \(ABC\) の各辺を2:1に内分する点を求め、その交点を求めなさい。

練習問題

次の問題を解いて、内分点と外分点のベクトルについて確認しましょう:

  1. 点 \(C\) を点 \(A = (2, -1)\) と点 \(B = (6, 3)\) を3:1に内分する点を求めなさい。
  2. 点 \(D\) を点 \(P = (1, 2)\) と点 \(Q = (5, 8)\) を2:3に外分する点を求めなさい。
  3. 点 \(E = (0, 0)\)、\(F = (4, 0)\)、\(G = (2, 3)\)からなる三角形の各辺を2:1に内分する点を求め、三角形の重心を求めなさい。
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  1. 点 \(C\) を点 \(A = (2, -1)\) と点 \(B = (6, 3)\) を3:1に内分する点を求める
    • \(\vec{C} = \frac{1\vec{A} + 3\vec{B}}{3+1} = \frac{1(2, -1) + 3(6, 3)}{4} = \frac{(2, -1) + (18, 9)}{4} = \frac{(20, 8)}{4} = (5, 2)\)
  2. 点 \(D\) を点 \(P = (1, 2)\) と点 \(Q = (5, 8)\) を2:3に外分する点を求める
    • \(\vec{D} = \frac{3\vec{P} - 2\vec{Q}}{3-2} = \frac{3(1, 2) - 2(5, 8)}{1} = \frac{(3, 6) - (10, 16)}{1} = \frac{(-7, -10)}{1} = (-7, -10)\)
  3. 点 \(E = (0, 0)\)、\(F = (4, 0)\)、\(G = (2, 3)\)からなる三角形の各辺を2:1に内分する点を求め、三角形の重心を求める
    • EFを2:1に内分する点H:\(\vec{H} = \frac{1\vec{E} + 2\vec{F}}{1+2} = \frac{(0, 0) + 2(4, 0)}{3} = (2.67, 0)\)
    • FGを2:1に内分する点I:\(\vec{I} = \frac{1\vec{F} + 2\vec{G}}{1+2} = \frac{(4, 0) + 2(2, 3)}{3} = (2.67, 2)\)
    • GEを2:1に内分する点J:\(\vec{J} = \frac{1\vec{G} + 2\vec{E}}{1+2} = \frac{(2, 3) + 2(0, 0)}{3} = (0.67, 1)\)
    • 重心はこれら点の交点に一致します。\(\vec{G} = (2, 1)\)