三角比の解説

三角比(さんかくひ、trigonometric ratios)は、直角三角形の辺の長さの比を使って角度を表現する方法です。主な三角比には、正弦(sin)、余弦(cos)、正接(tan)の3つがあります。

三角比の定義

直角三角形の基本

直角三角形において、次のように辺を定義します:

以下の図で示します:

        斜辺
        /|
       / |
      /  | 対辺
     /θ  |
    /____|
  底辺

三角比の定義

具体的な例

例 1

直角三角形 ABC で、角 B が直角、角 A が 30° の場合を考えます。辺 AB の長さを 1、斜辺 AC の長さを 2 とします。ここで、三角比を計算してみます:

     C
     /|
    / |
   /  | 1
  /30°|
 /____|
A  1  B

ここで、斜辺 AC = 2、AB = 1、BC はピタゴラスの定理より、

\[BC = \sqrt{AC^2 - AB^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}\]

例 2

直角三角形 DEF で、角 D が 45° の場合を考えます。辺 DE と DF がともに 1 の場合、三角比を計算します:

     F
     /|
    / |
   /  | 1
  /45°|
 /____|
D  1  E

ここで、斜辺 EF はピタゴラスの定理より、

\[EF = \sqrt{DE^2 + DF^2} = \sqrt{1^2 + 1^2} = \sqrt{2}\]

練習問題

次の直角三角形について、三角比 \(sin\)、\(cos\)、\(tan\) の値を求めてください:

  1. 角 A が 60°、斜辺 BC が 2 の場合
  2. 角 X が 45°、底辺 XY が 1 の場合
解答を表示/非表示
  1. 角 A が 60°、斜辺 BC が 2 の場合

    直角三角形の特性上、辺 AB = 1、辺 AC = \(\sqrt{3}\)

    • \(\sin 60° = \frac{\sqrt{3}}{2}\)
    • \(\cos 60° = \frac{1}{2}\)
    • \(\tan 60° = \sqrt{3}\)
  2. 角 X が 45°、隣辺 XY が 1 の場合

    直角三角形の特性上、辺 XZ = 1 (斜辺 XZ = \(\sqrt{2}\))

    • \(\sin 45° = \frac{1}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2}\)
    • \(\cos 45° = \frac{1}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{2}\)
    • \(\tan 45° = \frac{1}{1} = 1\)