連立方程式の基本概念

1. 連立方程式とは

連立方程式とは、複数の方程式の集まりで、その解が全ての方程式を同時に満たすような値のことです。例えば、次のような2つの方程式があります:

2. 簡単な連立方程式の解き方

連立方程式を解く方法の一つに「加減法」と「代入法」があります。それぞれの方法を説明します。

加減法

加減法は、方程式どうしを足したり引いたりして、変数を消去する方法です。

例題

次の連立方程式を加減法で解いてください。

両方の方程式を足して、変数 \( y \) を消去します:

\( (x + y) + (x - y) = 5 + 1 \)

\( 2x = 6 \)

\( x = 3 \)

\( x = 3 \) をどちらかの方程式に代入して、 \( y \) を求めます:

\( 3 + y = 5 \)

\( y = 2 \)

したがって、解は \( x = 3 \)、\( y = 2 \) です。

代入法

代入法は、一方の方程式から変数を解いて、その結果を他方の方程式に代入する方法です。

例題

次の連立方程式を代入法で解いてください。

まず、第二の方程式から \( x \) を求めます:

\( x = y + 1 \)

これを第一の方程式に代入します:

\( 2(y + 1) + y = 7 \)

\( 2y + 2 + y = 7 \)

\( 3y = 5 \)

\( y = \frac{5}{3} \)

この \( y \) を使って、 \( x \) を求めます:

\( x = \frac{5}{3} + 1 = \frac{8}{3} \)

したがって、解は \( x = \frac{8}{3} \)、\( y = \frac{5}{3} \) です。

3. 多元一次方程式

多元一次方程式は、複数の変数を含む一次方程式です。これも連立方程式として解くことができます。

4. 練習問題

次の連立方程式を解いてください。

問題1: 加減法を用いて解いてください。

両方の方程式を足して、変数 \( y \) を消去します:

\( (3x + 2y) + (x - 2y) = 12 + 2 \)

\( 4x = 14 \)

\( x = \frac{14}{4} = \frac{7}{2} \)

\( x = \frac{7}{2} \) をどちらかの方程式に代入して、 \( y \) を求めます:

\( \frac{7}{2} - 2y = 2 \)

\( -2y = 2 - \frac{7}{2} \)

\( -2y = \frac{4}{2} - \frac{7}{2} = -\frac{3}{2} \)

\( y = \frac{3}{2} \times -\frac{1}{2} = -\frac{3}{4} \)

したがって、解は \( x = \frac{7}{2} \)、\( y = -\frac{3}{4} \) です。

問題2: 代入法を用いて解いてください。

まず、第二の方程式から \( x \) を求めます:

\( x = -6 - 3y \)

これを第一の方程式に代入します:

\( 4(-6 - 3y) - y = 9 \)

\( -24 - 12y - y = 9 \)

\( -13y = 33 \)

\( y = \frac{33}{-13} = -\frac{33}{13} \)

この \( y \) を使って、 \( x \) を求めます:

\( x = -6 - 3(-\frac{33}{13}) \)

\( x = -6 + \frac{99}{13} = -\frac{78}{13} + \frac{99}{13} = \frac{21}{13} \)

したがって、解は \( x = \frac{21}{13} \)、\( y = -\frac{33}{13} \) です。